プリント編(1K)

基本的な手順

追加の手順

 

調子再現編(1K)

データ編(1K)

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プリントに必要なもの

道具値段はおおよその目安です。 )

  • 引伸機 (¥20,000~)
    暗室の道具の中で一番高いものですが、これがないと密着プリントしかできませんので是非用意してください。カメラほどはかかりません。
  • 引伸レンズ (¥5,000~)
    35ミリフィルムの場合は50ミリレンズ、6×6サイズは80ミリレンズが標準です。
    引き伸ばしの画質に最も影響しますので、できるだけ良いものにしましょう
  • イーゼルマスク (¥3,000~)
    印画紙を押さえるものです。
  • ピントルーペ (¥1,500~)
    引き伸ばすときのピントを確認するのに必要です。
  • 引伸しタイマー (¥10,000くらいから)
    露光時間をコントロールしてくれます。
  • 現像バット (¥400~):4個、四切くらいの大きさが使いやすい。
    現像液、停止液、定着液そして水洗水を入れます。現像用とその他用はきちんと区別してください。
  • ピンセット (¥400(3本)~)
    暗室用には、竹製やプラスチック製などがありますが、竹がポピュラーです。
  • メスカップ (¥400~) 4個くらい
    現像液、停止液、定着液、(水洗促進剤)を入れます。
  • 温度計 (¥300~)
  • 暗室時計 (¥5,000~10,000)
  • セーフライト
  • 暗室
  • スポンジ (¥200~)
    写真用のなめらかなスポンジ。

薬品

印画紙
主にRCペーパーバライタ紙(FB)の2種類に分けられます。

より詳しい説明はこちらをご覧ください。

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ベタを作ろう!

ベタとは、密着焼きContact Printのことで、印画紙の上に直接ネガをおいてプリントしたものです。APSフィルムのインデックスプリントのようなモノです。六切の印画紙に36枚撮り一本分がなんとか収まります。

用意するもの

  • 引伸機、または電球などの光源
  • ガラス板、またはコンタクトプリンター。
  • RCペーパー

 

手順

1. バットに現像液・停止液・定着液を入れて、温度(特に現像液)を20度に調節します。

  • 調節の方法として、バットを二重にして外のバットに20度の水を張る、等があります。

2. 引伸機の台板(または平らな台)の上に新聞や雑誌などをおきます(ガラス板を使う場合のみ)

※ここからは部屋の照明をセーフライトだけにします。

3. 印画紙を箱から取り出し、先ほどの新聞・雑誌の上、またはコンタクトプリンターのスポンジ上に表を上にしておきます。

4. そのうえにネガを、ベース面(コマNo.がきちんと見えるほう)を上にしておいていきます。

  • ネガどうしが重ならないように注意してください。

5. そのうえにガラスを乗せます。

  • これでネガと印画紙か密着されました。

6. 引伸機に赤フィルターをつけてスイッチを入れ、印画紙全体に光が当たることを確認してください。(電球の場合は印画紙との距離を適当に離す)

7. 赤フィルターをはずし、露光します。

8. ガラスをはずし、ネガを印画紙の上から取り除きます。

  • ネガを傷つけないように十分気をつけてください。

 

9. 印画紙を現像液の入ったバットに、さっと差し込むようにして入れます。時計スタート。

  • 印画紙全体にムラなく現像液が行き渡るようにします。

10. 液が循環するように撹拌しながら90秒間行います。

  • 撹拌の方法には、ピンセットで印画紙の端をつまんで揺らす、バットの縁を少し持ち上げる、等があります。

11. 現像時間(ここでは90秒)の5秒くらい前になったら、印画紙を取り出し、液を良く切った後停止液に入れます。そして5~15秒くらい撹拌します。

12. 印画紙を取り出し、液を良く切ってから定着液に入れます。定着時間は、迅速タイプの場合、2~3分です。ここでも良く撹拌します。

13. 時間が経ったら、印画紙を取り出し、水洗に移ります。

 

ここからは明室で大丈夫です。

 

14. 水洗用のバットに印画紙を入れて、流水で5分くらい水洗します。

15. スポンジなどで印画紙表面の水滴を拭いて、自然乾燥またはドライヤーなどで温風乾燥します。

※印画紙に光を当てる時間の決め方は、次の「引き伸ばそう」を見てください。

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引き伸ばそう!

 写真は大きい方がいいですよ。六切くらいに引き伸ばしたものを見ると、サービス版に比べて見違えるほどかっこよく見えるでしょう。せっかく自分でプリントするのですから、(少なくとも)六切の大きさにプリントしてみましょう。

必要なもの

  • 引伸機、引き伸ばしレンズ
  • イーゼルマスク
  • ピントルーペ
  • 印画紙

 

手順

1. 引伸機に、引き伸ばしレンズをとりつけます。

  • レンズの取り付け側にゴミがついてないか確認してください。もしついてた時は、ブロアーで吹き飛ばしてください。

2. ネガを引伸機のネガキャリアーにセットします。

  • ネガにゴミ等が付着していないかよ~く確認してください。もし付着していたときは、ブロアー・スプレーなどで吹き飛ばしてください。

3. バットに現像液・停止液・定着液を入れて、温度(特に現像液)を20度に調節します。

 

ここでセーフライトだけにします。

 

4. 引き伸ばしタイマーのスイッチを「FOCUS」にしてネガの像を台板上のイーゼルマスクに投影し、写真の大きさ(倍率)、トリミング*を決め、ピントルーペを使ってピントを合わせます。
*トリミング:画面の切り取り方や、位置のことです。

5. 引き伸ばしレンズの絞りを、開放から2~3絞りくらい絞ります。

  • 開放絞り値が、f2.8ならf5.6~f8、f5.6ならf11~f16です。

6. 引き伸ばしタイマーのスイッチを「TIMER(OFF)」にします。

7. 印画紙を取り出し、イーゼルマスクにセットします。

段階露光(1K)8. まず露光時間を決定します。

印画紙を小さく(半分ぐらい)にしたものを使います。印画紙の端の一部分だけを残して、厚紙など光を通さないもので覆います。そして、タイマーのスイッチをONにして露光します。次に、覆っていた紙を少しずらして徐々に覆う部分を少なくしていきます。そしてまた露光します。これを繰り返します。
 印画紙すべてが表にでたら、ベタの時と同じ要領で現像します。そうすると、はじめに露光した部分から何回も露光されていくので、全体が濃い方から薄い方へ段階のあるプリントができます。

9. いちばんいいと思う濃さの露光時間をタイマーにセットします。

10. タイマーのスイッチを押して露光して、現像処理をします。

これでプリントができました。

 

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