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ムトゥ・踊るマハラジャ

 あの話題のインド映画「ムトゥ・踊るマハラジャ」を見ました。

 今更、と思うかもしれないけれど、僕は映画をほとんど観ないから、常に新しいのを観ていないし、気が向いたときにおもしろそうなのを観るといった感じなのです。
今回もすごく久しぶりの映画で、前に観たのは・・・「もののけ姫」だったような気がする・・・。

 じゃあ何で「ムトゥ」を観たか・・・去年の夏に公開されたと思うんだけど、当時から某ラジオで「すごい」と話題になっていたし、友達からもそう聞かされて気にはしていたのね。
でも、なかなか映画館に行くという気になれなくて延ばし延ばしにしていたら、なんと16日で終了で、17日から「ヤジャマン・踊るマハラジャ2」が始まるというじゃあないですか!「ヤジャマン」を観るとしても、前作の「ムトゥ」を観てないと面白さ半減だな、と思ったし、その映画館は銀座だから会社帰りに何とか観に行ける、ということもあって、もう行かないと、と思ったから。

 映画は銀座シネパトスという、三原橋の地下にある140席ぐらいのところ。ここで1年近くもムトゥをやってたみたい。
で、切符は自動券売機なんだけど、何故かムトゥの券売機の前だけ係りの人が立っていた
でも、お金を入れるだけ。券売機が故障しているというわけじゃないんだよね。なんなんだ・・・
で、結構待っている人がいたのには驚いた。もう1年近くやっている映画だから、もう空いてるだろ、と思ったんだけど。

 一番後ろの端に席を取って、待つこと数分で始まった。・・・いきなりインド政府観光局のCM、それも東と南に分けて・・・。そして「ヤジャマン」の予告編もありつつ、始まった・・・・・・

 いきなり「SUPER STAR」の派手な文字とともに主役のラジニカーントの文字が・・・それも結構くどく。

 これでまず驚かされたけど、本編はそんなもんじゃなかった・・・。
 主役ムトゥの登場シーンに10分ぐらい歌い踊り狂って、でもムトゥは金持ちとか偉い人じゃなくてただの使用人だよ。
そしてご主人の結婚相手が感情が高ぶるとしゃっくりが出るって設定なんだけど、そのしゃっくりのリズムに合わせて歌い始めたり、旅劇団のヒロインのミーナと喧嘩して、でもその子をご主人が気に入っちゃったから、劇団が借金取りに追われてミーナがさらわれそうになったときに、ムトゥはご主人の命令でミーナをつれて逃げるんだけど、これが馬車に乗った大アクション。
道にとどまらず草原、湖、森を駆け抜けて、最後には馬車ごと崖を飛ぶんだよ!
そのうちにミーナとムトゥが相思相愛になっちゃって、川岸を抱き合いながら転がり落ちてキス・・・と思ったら変な仙人が出てきたり、財産ねらいの伯父がご主人を殺して罪をムトゥになすりつけようとしたらご主人がクルマから傷一つない姿で降りてきたり、実はその仙人が本当は金持ちでムトゥはその息子だったという大どんでん返しもあったり、そういった場面場面の切り替えとかで歌と踊りがこれでもかと・・・
もう全編「なぁ〜んだょ・・・」と口走るほど無理矢理な展開

 脇の登場人物もさあ、長髪だった兄ちゃんが劇中で髪の毛切られちゃうんだけど、その髪型がどう見てもヅラで不自然だし、準主役みたいな小太りの使用人も髪型がヅラっぽくて不自然だなってずっと気になってたら最後の最後で「悟りを開いた」ってスキンヘッドになってるし・・・。

 ストーリーが数本分あるし、コメディありぃの、アクションありぃの、ミュージカルありぃの、ラブストーリーありぃの・・・何でもかんでもあって、おなかいっぱいになったよ。

 今度の「ヤジャマン」のキャッチコピーは「今度は泣かせます」だって。でもマサラ映画でしょ?どういう風に泣かしてもらえるのかとてもに楽しみ!

 それにしても、ミーナ超かわいい
ちょっとおなかがプニュッとしてるけどそれもいいっ!あの目で見つめられたら・・・あぁぁっ。  

 

(1999年4月10日)

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